二世帯住宅のリフォーム

最近、二世帯リフォームをする方が増えています。親と子世帯が同居することで子育てが楽になることや、仕事に集中できること、経済的に楽になることなど、二世帯リフォームには様々なメリットがあります。また二世帯リフォームにも色々なタイプがありますので、住む人の理想に合わせてデザインすることが大切です。

独立タイプで分けると、同居、半同居、完全独立の3つがあります。

・同居タイプ

居間、キッチン、ダイニング、浴室やトイレ等、すべてを共用にします。コミュニケーションが好きで、家族構成の変化に柔軟に対応できる方向けです。トイレやキッチンなどの水周りを1つにすることでリビングや個室を大きくしやすく、アレンジ次第でプライベートも十分に確保できます。

・半同居タイプ

玄関は1つでリビングやトイレ、キッチンは別々に設けたり、他にも色々なバリエーションが考えられます。世帯間のコミュニケーションが常に確保しやすいため、同居と同じくらい安心感が高いタイプです。

・完全独立タイプ

外観はほぼ一世帯ですが、玄関も別々で、共用部分が無く、内部に行き来できるドアを設けたりするタイプです。長い間離れて暮らしてきた世帯間でも無理無く快適な住まいを実現できます。

二世帯リフォームは節税効果もあり、住宅ローン減税や所得税控除は2017年まで延長されます。相続対策にもなりますので、しっかり見極めてプランしましょう。

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フローリングのリフォームポイント

「掃除が楽」「こぼしても染みたりしない」「家具の配置をアレンジしやすい」「独特の落ち着き感がある」「ワクワクするようなユニークなデザインができる」等、フローリングリフォームには様々な魅力があります。

フローリングといえば木目のある素材を使用するのが一般的ですが、よりやわらかく耐水性に優れたクッションフロアや、畳とほぼ同じ感覚を味わえる畳フロアもあります。また子供さんやペットがいるご家庭では衝撃に強い素材やアンモニアのダメージに強い素材がお勧めです。

また床材選びでまず大切なのが遮音性です。マンションでは特に騒音問題が起こりやすいため、規約をチェックし、実際に音を確かめるなどしながら最適なものを選ぶことが大切です。

デザインのポイントとしては、フローリング材の色で室内イメージががらりと変わりますので、まず色を基準として床材を選びましょう。薄めの色は開放感が高くて清潔なイメージがしますし、濃い色は高級感、重厚感を高めます。リビングは濃い色にしてゆったりとした雰囲気を出し、子供部屋や階上の部屋は明るい色にしたり、一階と二階で別々の色を出してメリハリをつけたり、色々アイディアを凝らすと楽しいものです。

また費用は床材の他に施工方法によっても変わります。最も高いのが床材を剥がしてから貼り替える方法で、6畳間の場合で12万円~15万円くらいが相場です。またマンションの場合は下地に直接貼り付ける方法になりますので半分程度で済みます。

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収納リフォームのポイント

収納リフォームでは量をたくさんしまえることも大切ですが、取出しと片付けがスムーズにいくことはもっと大切です。できるだけ部屋ごとに収納を設けるために、それぞれの部屋に何をしまうのかをメモなどに記録したり、しまうものに合った収納の高さや奥行きを決めたり、出し入れの頻度が多いものはすぐに手が届くように順番を決める等、予め設計してからリフォームをスタートさせましょう。

日頃ほとんど使用しないものをしまう収納場所としてお勧めなのが、和室やキッチン、洗面所などに設置する床下収納です。2階用のものもありますし、個室の床下にも設置できます。和室には大事な骨董品などをしまう畳一畳分のスペースや、洗面所には洗剤等のボトル類用に、キッチンにはパントリー用の床下収納を設けるのもお勧めです。

またマンションの場合は一戸建てよりリフォームできる場所が少ないですが、探してみると意外なデッドスペースが見つかるかもしれません。例えば玄関から廊下が長く続いている場合は、間仕切り壁を利用した壁厚収納ができます。奥行きが薄いため中のものがすぐにわかり、本棚や保存食品、掃除用具など色々なものがしまえます。

壁を利用した収納といえば、可動間仕切り家具はその奥の手とも言われる便利な設備です。壁のかわりに家具で部屋と部屋を仕切ることができます。

収納リフォームが完成したら、できるだけきれいに保つように心がけることが大切です。使ったものは必ず戻すように日々習慣をつけましょう。

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リフォームの流れ

はじめに今のお住まいにどのような不満点があるのか、どのような事に不便を感じているのか等を明確にすることが大切です。
例えばリビングを広げ家族でのびのびと使いたいとか、地震が発生した際、耐震性に不安があるためより頑丈な建物にしたい、部屋や廊下が寒いから断熱性をアップさせて快適に過ごせるようにしたいなど、色々なポイントを整理し理解しておくとプランを立てやすくなります。

リフォームは家族みんなで相談し合意して決めることも大切です。キッチンを狭くしてリビングを大きくする、などというケースでは奥さんが大反対する可能性が大いにありますし、後々収納スペースが少なくなったりして結果的に皆が不便を感じてしまうことにもなりがちです。

複数の場所をリフォームする場合は優先順位を決めておくことも必要です。順位が高いほうからリフォームしていくことで後々問題が起こりにくくなります。
例えば子供の夏休みが終わるまでにリフォームの工事を完了してほしい、年末までにリフォームを終わらせておきたいなど期限が明確になっている場合には優先順位が重要になってきます。

見積もりは一社だけに限らず数社に見積もりを依頼し比べながら、予算の上限額を設定することがおすすめです。
その際に注意する事は税金や経費などの諸費用が必要となりますので、このことも忘れずに予算内に組み込んでおきましょう。

打ち合わせを重ねリフォーム会社と内容が決まり、見積もりと契約が済めば後は実工事に入ります。
工事前に一戸建てであれば近隣の住宅にご挨拶に行き、マンションであれば管理組合に連絡を入れ、工事期間を伝えたり、廃材処分の方法などを確認しておきます。
また工事中に何かあった時に備え、現場の管理責任者に連絡できるように電話番号を把握しておきましょう。

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リフォーム工事費用の内訳

リフォーム費用は一般に直接工事費と管理費等の諸経費とに分類されます。またこの中で額が大きい費用といえば直接工事費です。具体的にはシステムキッチンや板材等にかかる材料費や、取り付け、仮設工事、廃材処分などにかかる労務費等があります。

また直接工事費は建物の状況や使用する材料などによって大きく違ってきます。例えば屋根のリフォームの場合、塗装塗り替えや足場代、葺き替え等主な工事を合算すると200万円程度になりますが、システムキッチンで本体交換の場合は100万円以下で済む場合も多くなります。

リフォームは新築と違い、壊したり撤去してから新しく設備を導入しますので、壊したり棄てたりするための費用が必ず発生します。またこの部分は後から意外にも大きかったと感じる方が多いようですので要注意です。解体や撤去は手作業になりますので、家全部を建て替えのために壊すよりもかなり高くつきます。また廃棄物処分も環境配慮の観点から分別が細かくなっており、最近は費用がとても高くなっています。

諸経費については現場管理や本社管理などに分かれていたり、合算されている場合もありますので見積書でしっかり確認することが大切です。

その他、各種の手数料や税金として、契約書に貼る印紙代、不動産取得税、固定資産税、都市計画税増額などがあり、また増築など規模が大きいケースでは確認申請手数料がかかることがあります。

工事をはじめる前に近隣へ挨拶をすると思いますが、その際には手土産をもっていくのが礼儀ですので、その費用も是非考慮しておきましょう。

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リフォーム時の優遇税制

一定の条件を満たすリフォームをした場合、減税制度が利用できます。つまり例えば、太陽光発電をはじめとした省エネリフォームや、耐震性を強化するためのリフォーム、またバリアフリーリフォーム等については、費用の10%が所得税から控除されます。

この中で耐震リフォームというと費用的に手軽な感じがする、という方もいらっしゃいますが、大抵の場合工事費用は決して小さいものとは言えません。やはり優遇措置を認識しておき、負担を軽減するための手続きをしっかり踏むことが大切です。

また多くの自治体では太陽光発電システム設置者が補助金を利用できます。太陽光発電は売電することによって収入を得ることができますが、やはり初期費用はバカになりません。他にも電気式の給湯器、ガス給湯器や燃料電池などを導入した場合も省エネ行為であると認められ、自治体から補助金がもらえます。

その他、要介護や要支援認定を受けている方のいる設備で手摺の取り付け工事をすると補助金が出る場合もあります。

リフォームで利用可能な減税制度をまとめてみますと、下記のものが主になります。

・所得税の控除

・固定資産税の減額

・贈与税の非課税措置

・登録免許税の軽減

・不動産取得税の特例措置

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リフォームするタイミング

リフォームはタイミングが大事だ、とよく言われます。例えば屋根や外壁のメンテナンス等の場合も、各部位のライフサイクルをしっかり把握して最適な時期にリフォームすることが大切です。早すぎれば費用が無駄になりますし、またタイミングを逃がしてしまうと後々の費用がどんどん大きくなってしまうことがよくあります。例えば外壁であれば10年毎が目安になりますが、5年も遅れると家全体の寿命を大きく縮めてしまうことになります。

リフォームにはメンテナンス目的のリフォームと、暮らし向きにあわせたリフォームの2つに大別することができます。上記のような外壁塗装や屋根の老朽化対策などはメンテナンスリフォームに入り、修繕の周期や耐用年数などを把握しておき、最適な時期にリフォームを実施するのが理想と言えます。

また、もう1つのライフスタイル系のリフォームについては、主に家族構成の変化や、ライフスタイルの変化に合わせたリフォームになります。例えば子育て環境が必要になったり、高齢者住宅が必要になる等は代表的な例です。

また、ライフスタイル系のリフォームもメンテナンスと並行させて行うのが理想的です。このためにはできるだけ前々からプランをしておくのがコツです。メンテナンスリフォームに合わせ、同じ時期に子供部屋を作ろうとか、バリアフリーを計画するなどしておくと費用的にもメリットは大きくなりますし、時間をかけずに無駄のないリフォームができるようになります。

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リフォーム計画

マイホームのリフォームはしたいけどどんな結果になるのかとか、うまくいくのか等、不安に感じる方は多いようです。リフォームの不安をできるだけ解消するためにはしっかりとプランしておくことが肝心です。

またリフォームはメンテナンス系とライフスタイル系に大別することが可能です。メンテナンスリフォームの場合は前例がたくさんあります。つまり屋根でも外壁でも、キッチンの水周りでも、プロにある程度任せることが可能です。

一方のイメージした通りに間取りやデザインを改修するタイプのライフスタイル系リフォームではそうは行きません。例えばデザインのスキルがある方がリフォームを計画したとして、家族の同意をしっかり得ていなかったために後々大反対だった、などと言われてしまうことも考えられます。やはり自分達家族がいっしょに住んでいる家のリフォームであることをしっかり意識しておくことが大切です。

お父さんが書斎を作ったり、お母さんがお風呂を改築する、子供がホームシアター用にリビングを広くする、等のリフォームはよくある例ですが、それぞれの希望を家族全員が共有し、快適と思えるようにアレンジしていくことが必要です。

また長い間プランしていたのに結局は無駄だったという例も少なくありません。例えばマンションの共有スペースが代表的です。つまり避難の邪魔になるものをベランダに置くリフォーム等は不可能です。

法律の制限にぶつかってしまった場合もなかなか前に進めなくなってしまいますので、細かいこともしっかり計画しましょう。

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中古一戸建てのリフォーム

中古物件リフォームといえばマンションを購入してリフォームされる方が従来から多かったですが、最近は一戸建てを好みのデザインにリフォームするケースも増えています。

一戸建てリフォームのメリットとしては、マンションよりも自由度が高く、また建物の痛みが激しいような場合を除いては新築よりかなり安い費用で済みます。また建物を専有しますので、周囲の環境が現地ですぐに把握でき、建物がどれくらい経年によって変化しているのか、どこに修繕すべきポイントがあるのかなども明確に把握できます。エコな観点からも資源を有効利用できるというメリットがあります。

またデメリットも無くはありません。例えば一戸建てであればマンションよりも自由だとは言え、建替えと比較するとデザインや機能性の自由度は制限されることが多くなりがちです。例えば間取りを大胆に変更するような場合も難しいですし、思い切って変えてみたら建替えのほうが安かった、というケースも考えられます。

中古一戸建ての場合はリフォームすべき部分と使い続けられる部分とに分かれますので、あれこれとリフォームプランを組まずに見分けていくことが大切です。費用が一気にかさんでくる原因にもなります。キッチンやトイレなどの水周りのリフォームは特に費用が膨らむ原因になりやすい部分ですので、汚れが気になるのであればハウスクリーニングを検討したり、できるだけスマートなリフォームプランを練ることが大事です。

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中古マンションのリフォーム

中古マンションをリフォームすれば理想の住まいが実現できます。また中古マンションのメリットとしては、新築マンションに比べて物件価格を抑えることができ、リフォーム費用を合せても同じような間取りの物件の半額以下で済む場合も少なくありません。しかしながら中古マンションといっても色々ですから、リフォームしやすいマンションを選んだり、リフォーム費用がかからないようにプランすることが大切です。

まず中古マンション選びのコツとして、リフォームできる場所ができるだけ多いほうがメリットが大きいと言えます。一般にマンションでリフォームできる場所といえば専有部分のみになります。つまり外壁、柱、梁などの構造体部分は動かすことができませんし、バルコニーにサンルームを作ったりするのも厳禁です。他にはフローリング交換についても遮音性能の問題から制限されることがあります。

また基本的な構造の違いによっても費用は変わってきます。床下や天井裏などに空間があるマンションの場合は水周りの移動もしやすく、リフォームに最適なタイプと言えますが、直床式の場合は床を高くする工事が必要になったり、床の高さを均一にする場合も高価な素材を使用しなければなりません。

最近流行りと言えるオール電化については、電気の使用量が増えるためどれくらいのアンペアを確保できるか要チェックです。マンションでは戸別割り当て容量が決められていますので、特に築年数が大きい物件では注意すべき項目です。

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